みたてまつりおく 01-111

2021-01-11

光の君をこの世に残して死出の旅に旅立つこと。従って、この一文の動作主は母君。「つひに亡せたまひぬれば/01-109」は祖母が亡くなった事実を、この文では亡くなる時の模様を描く。時間軸に沿っていないので現代の読者には違和感が生じるかもしれない。この文は前の文と後の文(いずれの主体も若宮)の間に挿話的に入っているだけで、括弧の中に入れて考えるとよい。


年ごろ馴れ睦びきこえたまひつるを 見たてまつり置く悲しびをなむ 返す返すのたまひける

長年慣れ親しみ申し上げて来られた若宮を、お残し申して行く悲しさを祖母も繰り返し繰り返し口にされたものです。

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